アデリナ・ソトニコワ選手(ロシア)ロステレコム杯に出場決定!
ソチオリンピック女子シングルの金メダリストアデリナ・ソトニコワ選手が、ロステレコム杯に出場します。
先ほど、(2015年9月17日15時30分現在)ISUのホームページから、グランプリシリーズのアサインを確認したところ、追加出場(new)とされていました!うれしいニュースです。
グランプリシリーズのTBD枠とは
グランプリシリーズは、計6か国(アメリカ・カナダ・中国・フランス・ロシア・日本)で行われ、各大会12名のシングル選手が出場できます。
出場資格は、前年の世界選手権の成績や、世界ランキングの上位者など、いくつかの規定があるのですが、開催国6か国には、
TBD(出場選手未定)という枠が1枠あります。
開催国の連盟の推薦する選手が出場できるという枠で、毎年6月くらいにアサインが発表されても、しばらくはTBDとなっている枠があります。
そのため、開催日が近づいてくると、出場選手を決定しなければなりません。
その枠に、ソトニコワ選手の名前がエントリーされていました。
たしか、昨年もソトニコワ選手がエントリーされたのですが、ケガで急きょ出場辞退となりました。
ロシアでは、自国の他の選手をエントリーしないことになり、余った1枠に、日本の本郷理華選手が出場するチャンスがもらえたという経緯が
あったと思います。
そのときは、なんと本郷選手が優勝してしまうというミラクルが起きたので記憶に残っている方も多いと思います。すごい強運の持ち主ですね。
ミラクルな本郷選手の話は、また次回にするとして、ソトニコワ選手に話をもどします。
18歳でオリンピック金メダリストに
たしかにまた、直前に出場辞退になる可能性が無きにしも非ずです。
ソチで金メダルを取ってしまってから、モチベーションがどれくらい戻っているのか心配でもあります。
しかしながら、彼女のスケートが好きな私は、もう一度試合でのソトニコワ選手の演技が見たいのです。
アデリナが12歳でロシア選手権の覇者となり、プーチン大統領にハグされている写真を見たときから、おそろしい子が出てきたと
彼女に注目していました。この時、彼女は「ソチで金メダルをとります」とプーチン大統領に名言していたのです。おそろしい子です。
そして、彼女が、グランプリシリーズのシニアに初めて出場した201112年シーズンのタラソワ振付のプログラム
「ボレロ」と「愛の夢」を見た時から、アデリナのスケートにくぎ付けになりました。
3回転ルッツ3回転ループという難しいコンビネーションジャンプを跳びながら、プリマのような芸術性あふれる表現力を持っているのですが、
なんといってもアデリナのスケートは、イノセントでした。
単純にスケートが好きかだら滑っているという感覚をもったスケーターが好きなのです。
個人的にお気に入りの選手は浅田真央選手ですが、なぜかと言われれば、彼女のイノセントな滑りが見たいからです。
そういう意味で、アデリナは、「ポスト浅田真央になる存在だ」と思っていました。
ほんとに個人的な私の夢だったのですが、浅田選手がソチで引退したいと言っていたときから、ソチで浅田選手が優勝して引退したら、
次の楽しみは、アデリナが平昌で金メダルを取る道のりを4年間応援することでした。
そうなれば、最高に楽しいフィギュア鑑賞生活なのですが、そうそう思いどうりにはいきません。
まさかの有言実行で、ソトニコワ選手がソチで金メダルを獲得しました。嬉しいのですが、複雑な気持ちです。
海外の選手は、10代でも金メダルを取ると引退してしまう選手が多いからです。特にロシアでは、オリンピックの金メダリストともなれば、
今までとは、まったく違う夢のような生活が待っているでしょうし、スケートを続けなくても生活をしていけるでしょう。
現役に戻ってくれなかったら、4年間私はだれを応援すればいいのかと・・・
幸い、浅田真央選手が現役復帰してくれたので、応援生活には問題ないのですが、もう一度アデリナのスケートを見たい気持ちは変わりません。
アデリナが成長して、浅田選手を追い越していく姿をこの目で見たかったというのが、フィギュアスケートファンとしての本心です。
今改めて見ると素晴らしいソチのフリー演技
アデリナがソチの金でOKと思っているなら、それは仕方のないこと。支持するのが本当のファンと言えるでしょう。
実際、ソチオリンピックでの彼女の演技は、素晴らしいものでした。
当日は、浅田選手のショートの失敗のショックと、フリーの完璧な演技のショックで、心をワシ掴みにされ、何が何だかわからず、
正直、ほかの人の演技は、ぼーっとした気持ちで見てしまっていました。アデリナの演技も素晴らしかったことは覚えているのですが、
細部の記憶はないのです。
今見返すと、ソトニコワ選手の演技、特にフリーのロンドカプリチオーソは、やはり素晴らしかったです。
若いアスリートの肉体を通して、躍動的に動く人間の活力のすばらしさを最高峰の技術力で見ることができます。
そして、やってやる!という内なる情熱というようなものをカプリチオーソの静かな熱のある音楽に乗せて、
真摯に見せつける演技になっています。
あれでやりきったと思っても当然の演技でした。
本当に現役復帰するのか?ロステレコム杯がポイント
ただ、一つだけ心残りなのは、ソトニコワ選手の20歳を超えてから演技も見てみたいということです
。
10月に行われるジャパンオープンにもソトニコワ選手は出場しますが、ジャパンオープンはプロも出場できる団体戦で、
しかもフリーだけの演技なので、やはり公式戦とは、少し感覚が違います。
アデリナには、今シーズンこそ、ロシアの国内選手権にも出場してもらって、幼いころからのライバルであるトゥクタミシェワ選手と
直接対決してほしいし、世界選手権で浅田選手と戦う姿も見たいのですが・・・それは、勝手な夢かもしれません。
今シーズンのソトニコワ選手の動向を知るためにも、11月20日から開催されるグランプリシリーズロシア大会(ロステレコム杯)に、
ソトニコワ選手が出場するかしないかということは、一つのポイントとなります。
本気で復帰しようと考えていれば、必ず出場してくるでしょう。
そして出場する以上は、もはやオリンピック金メダリストとしてのプライドがありますから、トゥクタミシェワ選手にも浅田真央選手
にも負けない演技を見せなければなりません。
その為には、高いモチベーションで挑む必要があります。
そのモチベーションをもてるかどうかが、アデリナ・ソトニコワ選手の復帰のポイントになるでしょう。