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あきらめないという才能 アシュリー・ワグナー スケートカナダ女子シングル

スケートカナダ女子シングルを制したのは、24歳のアシュリー・ワグナー選手(アメリカ)。

10代の選手が主流の中で彼女の演技をみると、やはりベテランならではの表現力と存在感を感じます。

Almost girl(もうちょっとの女の子)から全米女王となり、トップスケーターとなった後でも、ここ数年、国際大会では、

思うように点数が伸びず、キスアンドクライで、戸惑った表情をすることが多かったアシュリー。

それでも、「NOT BAD(悪くないわ)」といつも前向きに気分を転換しているのが印象的でした。

インタビューで「自分は最も才能のあるスケーターではない。それでも、勝ちたいという気持ちは誰よりも強く持っている」

と語っていたアシュリー。

自分より才能のあるスケーターたちの中で、渾身の力で演技を披露しても、点数が伸びず、ライバルに及ばない試合が続くという状況は、

想像するだけでも、心が折れそうです。

ましてや、後輩の10代の選手たちに追い上げられ、点数的には追い抜かれてしまうのです。

もう辞めようかと弱音を吐いても仕方ない状況といえます。

しかし、そんな日々が続いたとしても、「悪くない結果」と気分転換し、次こそは絶対に勝つんだと挑戦し続けたアシュリー。

彼女の強い意志と、モチベーションの高さに敬服しました。

そして、今回ようやく、彼女の努力と忍耐が報われ、ショートプログラム70.73と初の70点越えを達成。

フリーも131.79を出し、トータル202.52という200点越えも達成し、パーソナルベストを更新となりました。

こういう得点を、今まで期待してキスアンドクライで待っていたのだと思います。

今回彼女の嬉しそうな表情を見ることができて、ほんとうにおめでとう!と心から思いました。

これからがアシュリーの逆襲の始まりです。

今シーズンの世界選手権の表彰台争いに、アシュリー・ワグナー選手も参戦します。

フリーでは、いつものようにコンビネーションジャンプのセカンドジャンプが回転不足を取られてしまっていましたが、

130点を超える高得点がでたので、セカンドジャンプを克服すれば、さらなる点数アップが期待できます。

フリー140点も夢ではないのです。

アシュリーには、表彰台に上がってほしい。

それだけの価値がある努力をし続けている選手だからです。

「まだまだ進化するわよ!」というアシュリーの言葉が聞こえてきそうです。

あきらめないという才能を持っているベテランアシュリー・ワグナー

今シーズンは彼女から目が離せません。

1位 アシュリー・ワグナー 米国 202.52 (※PB)

2位 エリザベータ・トゥクタミシェワロシア 188.99

3位 永井優香     日本 172.92

4位 村上佳菜子     日本 171.59(※PB)

5位 ガブリエル・デールマン カナダ 170.33

6位 ポリーナ・エドモンズ 米国 168.69

7位 エリザベート・トゥルシンバエワ カザフスタン 165.16

8位 アリーナ・レオノワ ロシア 160.37

9位 ジョシ・ヘルゲション スウェーデン 155.70

10位 ベロニク・マレー カナダ 151.85

11位 ケイトリン・オズモンド カナダ 146.06

12位 イザベル・オルソン スウェーデン 141.58