フィギュアスケートを楽しく観たいから

スポーツナビ+から引っ越してきました。

前回の記事の反響について

前回の記事「浅田真央選手は進化している 追いつかなければならないのは世界の方だ 」は、けっこうな覚悟を決めて書きました。

批判も受けるだろうなと思っていました。

ところが、思いのほか賛同してくださる方が多く、思わぬ波及効果もありました。

choppi様の記事年始に真央ちゃん関係の報道する人たちへ

ch191様様の記事スポーツ報道のありかたと今後の日本スポーツ界

本当に、ありがたいことですし、うれしい出来事でした。どちらもなるほど、と納得の記事です。そして、フィギュアスケートに対する愛を感じる記事となっています。

スポーツ報道の在り方について、常々、疑問に感じていたことを、みなさんに発表できて、少しでも議論につながることができたことは、

とてもありがたく、「覚悟を決めて書いてよかったな」と、思えました。

ch191様が、記事でおっしゃている通り、東京五輪を成功させたいのであれば、アスリートに敬意をもち、アスリートを育て、守っていくことも大切です。それは、報道も、ファンも、選手をサポートする連盟も同じことなのではないでしょうか。

ある程度の意義があったと感じたので、マスコミ批判は、ここで一区切りをつけたいと思っています。

choppi様、ch191様、ありがとうございました!

フィギュアスケートシーズンの真っ只中、まったく記事が追いつきません。

全日本選手権は、みなさん記事を書いてくださっているので、私は、省略させて頂きます。

女子ジュニアで気になる選手もいたのですが、私は、ジュニアの段階では、評価が難しいと思っているので、

彼女たちが、シニアに上がってきたら、記事を書きたいと思っています。

年末のロシア選手権、先週の全米選手権、カナダ選手権、そして、今、行われているヨーロッパ選手権

書きたいことが詰まっております。

全部書けるかわかりませんが、結果だけは、とにかくお伝えしたいと思っております。

2015年ー2016年シーズンもあと少しですね。

フィギュアスケートを楽しんで見られる喜びを忘れずに、今年一年がんばっていきたいと思います。

浅田真央選手は進化している 追いつかなければならないのは世界の方だ

前回書いた記事「浅田真央選手へ 自分のためにスケートを追求してください」は、思わぬ反響を頂きました。自分としては、NHK杯を見ていて感じたことを書いただけなのですが、

同じように感じていた方が、こんなにも多くいらっしゃるということに驚きました。

イチフィギュアスケートファンとして、あの記事を書いたのですが、浅田真央選手本人は、ファンを常に大切にしているということは承知しています。

全日本選手権でも、ファンの応援が力になりましたと言ってくれていたので、

ファンの応援が浅田選手の力となるのであれば、変わらぬ気持ちで、応援し続けていきたいと思っています。

全日本では、「GO MAO」のバナーを掲げている人も多くいて、浅田選手を応援したいという気持ちが伝わってきて感動しました。

スポーツナビフィギュアスケートブログでも、多くの方が、全日本やファィナルの事を分析されていて、なるほどと読ませていただいたり、

わたしもそう思いますと思ったり、フィギュアスケートファンの愛情を感じてやっぱりフィギュアスケートっていいなと思ったりしていました。

本当は、そんなふうに、ひそかに応援し続けていたかったのですが、NHK杯以降の浅田真央選手に対するメディアの報道が、

あまりにもヒドイと感じていて、どうにも我慢ならなくなってしまい今回書かせて頂きます。

なぜ浅田真央選手に対して、あのようにマイナス思考な報道をするのでしょうか?

NHK杯以降の見出しで多かったのは、「復活なるか」、とか「世界は進化している。追いつけるか」とかが主流ですが、

まず、ファイナルに出場できた時点で復活しています。

グランプリシリーズは、出場する大会のメンバーによって厳しい戦いになったり、ラッキーだったりするので、グランプリファイナルは、

実力があるからといって、必ずしも出場できるとは限らない大会です。

実際に、現世界女王エリザベータ・トゥクタミシェワ選手は、フランスのテロの影響もありますが、出場できませんでした。

その厳しい戦いを、中国杯優勝、NHK杯3位と勝ち抜いてきたのですから、「復活した」といって何か問題があるでしょうか?

そして、疑問なのですが、メディアの中では、なぜ、浅田真央選手だけいつも優勝しないといけないのですか?

人気のある浅田選手ですから、多くの人が優勝してほしいと思っているのかもしれません。

優勝して喜んでいる姿を放送して、視聴率を上げたいと思っているのかもしれません。

しかし、浅田真央選手は、神様ではありません。一流のアスリートではありますが、一人の25歳の女性です。

体調の悪い時もあれば、調子の良しあしの波もあるでしょう。

「いつも優勝する浅田真央」というメディアが作り上げた虚像を多用するのは、もうやめてもらえないでしょうか?

前記事にも書きましたが、失敗しても挑戦する姿というのが、世界中のフィギュアスケートファンを惹きつける浅田真央の魅力のひとつなのです。

6位になろうが何位になろうが、等身大の浅田選手を応援しているのです。

そもそも、イチフィギュアスケートファンである自分が、このブログをソチオリンピックの時に立ち上げたのは、

バンクーバーオリンピックの時にメディアが流し続けた、キム・ヨナ選手と浅田選手のライバル争いの偏向報道に、これ以上惑わされないようにするためでした。

あれには、本当に振り回されました。ヨナ選手や、浅田選手のアンチを作り上げたのは、報道の責任が大きいです。

スケーターの本当の情報を、ファン目線からでもいいから発信しないと、メディアの誤情報ばかり鵜呑みにされてしまうという危機感があったからです。

荒川静香さんが以前こう言っていました。「メディアは、活躍してもアイドル顔の選手しか取材しない。」

まさにおっしゃる通りで、荒川さんや村主章枝さんが活躍した時代は、まったくと言っていいほど、報道されていませんでした。

フィギュアスケートが、現在の人気を得たのは、安藤美姫さんと浅田真央選手の出現で、メディアが二人をアイドル扱いしたことが大きいと言えます。

メディアで紹介してもらって、競技の人気が出るのはいいのですが、選手の成績に影響するほど、メディアの報道が過熱することは、もう少し控えてほしいと思うのです。

トリノオリンピックの時の、安藤美姫さんは、アスリートではなく、アイドル扱いされた為、衣装や髪形などアイドル的な要素ばかり報道され、

女子史上初めてオリンピックで4回転サルコウに挑戦したことなど、一般的にはなかったことのようになっているのです。

トリノオリンピックの時の、メディアの安藤さんに対する体制は、アスリートとしての彼女に悪影響を与えてきたと思っています。

その後も、浅田選手と、アイドル顔の村上佳菜子選手ばかりとりあげ、実力者の鈴木明子さんについて何も取り上げないマスコミに

フィギュアスケートファンは、憤りを感じてきました。

浅田真央選手が、シニアデビューしてから10年になります。

もうそろそろ、メディアとしても事実を報道して、虚像を作り上げることを辞めてもらいたいのですが。

もう十分浅田選手は、メディアにも貢献したではありませんか?

そして、最後に、ここで事実をお伝えします。

「世界は進化している、浅田真央は追いつけるか?」などと一部メディアで言われていますが、

ソチオリンピック以降、進化している選手は、浅田真央選手とエリザベータ・トゥクタミシェワ選手です。

分かりやすくお伝えするために、女子のショートプログラムで考えたいと思います。

以前も書いたのですが、バンクーバーオリンピックの時点で、キム・ヨナ選手が作り上げた、

ショートプログラムで3回転3回転を入れ、GOEで点数を稼ぐという戦い方があります。

そのヨナ選手にしかできなかった戦い方は、4年後のソチオリンピックの時点で、多くの選手が取り入れ、成功させてきました。

ソチの第4、第5グループでショートプログラムに3回転3回転を入れていなかったのは、浅田真央選手とイタリアのマルケイ選手だけでした。

浅田真央選手とトリプルアクセル

現在では、ご存じのとおり、女子のショートプログラムは、だれもが、当然のように3回転3回転を入れています。

よって、今現在、ショートプログラムに3回転3回転を入れることは、一般的には、進化しているとは言えません。

2015グランプリファィナルで優勝したロシアの、エフゲニア・メドベデワ選手は、3F+3T、2A、3Lo の構成なので、

特にソチ以降進化した構成とは言えないでしょう。

ジャンプをすべて後半で飛んでいてスゴイですが、ジュニアには、そういう選手がたくさんいるので、進化というと語弊があります。

だれもが、3回転3回転を跳べる時代になり、スゴイ選手ばかりでフィギュアスケートファンとしては嬉しい時代です。

そんな中、ただひとりショートプログラムトリプルアクセルを入れるという、世界の主流とは違う戦い方を続けてきた選手がいます。

それが、浅田真央選手です。

一年休養して復帰したシーズンに挑戦してくるショートの内容が、3A 3F+3Lo 3Lz なのです。

私はバンクーバー以降、この構成をずっと待っていました。しかし、トリプルルッツの問題があるので、不可能かなとも考えていました。

しかし、休養明けのシーズンでこの構成に挑戦することを知り、本当に驚きました。

このずば抜けて難しい構成を組んで挑戦することを、進化と言わずなんというのでしょうか?

ちなみに、この構成は、4回転時代に入る前の男子のショートプログラムと同じ構成です。

成功すれば、女子で初めての80点越えは間違いないでしょう。

バンクーバーから6年立ちますが、ショートにトリプルアクセルを入れられるのは、浅田選手とトゥクタミシェワ選手だけです。

浅田選手の場合、さらに、3回転2回転から、3回転3回転にグレードアップしていて、しかもセカンドジャンプはループです。

そして、苦手とされてきたジャンプ3Lzをショートプログラムにいれているのです。

何度でも言いますが、この構成が現在のところ、女子のショートプログラムで最高難度の構成です。

4回転をショートに入れられる女子選手が出ない限り最高難度であり続けます。

トゥクタミシェワ選手がトリプルアクセルに成功した時は、3T+3Tだったので、浅田選手の構成の方が難しいと言えます。

しかし、トゥクタミシェワ選手も高難度の3回転3回転を跳べる選手なので、今後、グレードアップした上、

トリプルアクセルを成功させる可能性があります。

よって、ソチ以降、進化したと言える選手は、最高難度に挑戦し、成功させる可能性のある浅田真央選手と、トゥクタミシェワ選手

ということになります。

間違って欲しくないのは、私は浅田真央選手だけがスゴイと言っているわけではありません。

全日本のショートで、構成を変えたことは、正直どうだったのかな?とも思っています。

彼女のメンタル面でどんなことが起こっているのかは、休養して復帰したことのあるアスリートにしか分からないことです。

そういったことを掘り下げて伝えてくれるような記事を求めています。

ただ、加熱な報道を辞めて、等身大の選手の情報をきちんと伝えてくれるメディアが少ないのであれば、

わたしたち、フィギュアスケートファンが、情報を発信していくしかないのかなと、今は思っています。

浅田真央選手へ 自分のためにスケートを追求してください

フランスのテロ事件で、フランス大会が中止になって以降、

フィギュアスケートの記事を更新すること以外にやることがあるのではないかと、考えてしまう自分がいました。

それでも、生中継で試合を見ることのできる、年に一度のチャンスである大好きなNHK杯を見ていて、

一言だけどうしても言わなければならないと感じたことがあります。

浅田真央選手が、「明子の部屋」のインタビューで、

「たくさんの方が応援してくださって、その気持ちに答えることが出来ず、申し訳ない気持ちと悔しい気持ちがあります。」

と言っていました。

浅田選手へ、観客は、勝手にあなたを応援しているだけです。

みなさんの期待に応えられずにすみません。などど思う必要は一切ありません。

どうかどうか、大好きなスケートを心から楽しみ、自分のできる最高のレベルに挑戦するという

ワクワクするような試みを心から楽しんでください。

それが、競技に復帰した一番の理由のはずです。

応援してくれる人のためなど、考える必要はいっさいないのです。

アスリートである以上、勝負に勝つことに重きを置くのは当然なのですが、浅田真央のすごいところは、

自分を曲げず、挑戦し続けるというところです。

勝つことだけではなく、挑戦するということの大切さを教えてくれたのが、浅田真央選手なのです。

浅田選手が今、挑戦しているのは、フィギュアスケーター誰もが夢見る最高レベルの挑戦です。

高い技術力を維持したまま、プログラムの芸術性を表現するということ。

女子で出来うる最高峰のレベルの技術力で、素晴らしい芸術性あふれるプログラムを表現しようとしているのです。

技術的には、試合ごとに出来不出来があって当たり前。むしろすべて完璧にすべれたら、人間ではありません。

浅田選手が、ジャンプに失敗したからといって、「ダメだな」などと思うファンは一人もいません。

なぜなら、ジャンプだけではない、スピン、ステップ、スケーティングスキル、さらにはプログラムの表現力など、

今シーズンは、今までにない高みのものを披露してくれています。

ジャンプがすべて失敗したとしても蝶々夫人の世界感を十分に感じることができます。

マスコミは、「真央アクセル失敗」などと執拗に書き立てますが、それは、視聴率が取れたり、部数が上がるからです。

フィギュアスケートファンは、そんな単純な見出しでだまされたりしません。

自分の目でしっかり演技をみていますし、マスコミに頼らないために、自らプロトコルを勉強している人もたくさんいます。

「アクセル失敗」にも、ダウングレードなのか、回転不足なのか、どれくらいマイナスされているのかと、勝手に調べて

勉強しています。

その辺のマスコミの方より、よっぽど知識があるのです。

さらに、競技に戻ってくれたことが、奇跡のようにうれしいことなので、すべての試合に勝ってほしいなどとは、まったく思っていないのです。

「勝ってほしい!」などと思っているのは、視聴率のかかるマスコミの方くらいでしょう。

フィギュアスケートファンは、もっとおおきな気持ちで、浅田選手を見守っています。

浅田選手には、今まで、私たちの勝手な期待を一身に引き受けてもらって、プレッシャーでツライ思いをさせてしまいました。

だからこそ、競技復帰したこれからの選手生活は、自分の為にスケートを滑ってもらいたいのです。

浅田選手が、悔いのないように、自分の挑戦をし続けること

それを、応援という形で見守ることができるのが、フィギュアスケートファンの喜びなのです。

結果として、優勝したり、高得点を出したりすれば、それはそれで最高にうれしいことですが、

それが応援する目的ではないのです。

どうか、フィギュアスケートファンの本当の気持ちが、浅田真央選手に伝わりますように!

パリで起こった同時多発テロによりフランス大会中止のニュースを受けて・・・

このような悲惨な事件で、グランプリシリーズの試合が中止になるなんて・・・

私は、映画を観たり音楽を聞きに行ったりと、劇場に行く機会が多いので、

楽しみにしていたコンサート会場で、80名を超える方が亡くなったという事件の詳細を目にして、

ほんとうに言葉がありません。

無差別に銃を乱射するというやり方に、憤りを感じます。

やられたからやり返すというテロの連鎖を、止める方法がないものかと考えますが・・・

どうしたらよいのでしょうか・・・・

平和な状態でないと、芸術や、スポーツは成り立たないということを痛感させられました。

しかし、芸術やスポーツの力こそが、平和を導くとも言えます。

もうこれ以上、世界中のどんな場所や地域でも、無実の市井の人々が犠牲になることのないように

祈るばかりです。

本郷理華圧巻のステップ!&魅了された浅田真央の蝶々夫人 中国杯女子フリー

本郷理華 リバーダンスのステップで観客を魅了

本郷選手は、ショートもフリーも緑色がアクセントの衣装なのですね。

普段の練習着も緑色を着ていることが多い感じがするので、緑が好きな色なのでしょうか?

とても似合っています。

フリーのリバーダンス、特に最後のコレオシークエンスは、涙腺にジワジワきました。

素晴らしかったです!

観客もそう感じていて、本郷選手のステップで歓声がすごかったです。

これで本郷選手覚醒じゃないの?と思うかもしれませんが、

ほんとに欲張りなわたしは、本郷選手はもう一段回アップできると思っています。

涙腺崩壊はその時まで楽しみにとっておこうと思っているのです。

長身で、顔だちも華やかな本郷選手。

インタビューの時のボクトツとしたしゃべり方にギャップを感じます。勝手な憶測なのですが、もしかして、身長や顔だちに

コンプレックスを持って過ごしていたのかなと少し思っています。

日本では、目立つ人を注視する傾向があります。ときに目立つことは、悪いことのようにいわれることもあります。

本郷選手の場合、華やかな見た目と雰囲気を持っていることが、フィギュアスケーターとしての最大の武器と言えます。

コンプレックスを長所に変えてどんどん目立っていってほしい。表現するという面では、目立つことを恐れていては表現したいことも

しきれないと思うからです。

少し前のシーズンまでは、「表現したい!」という気持ちがありながらも、なんとなく目立つことに躊躇しているようにかんじた

こともありました。

昨シーズンからそれは、改善されていて、今シーズンはさらにアピール力がアップしていました。

素晴らしい成長ぶりに拍手を送りたいです。

生まれ持っての華やかさというギフトを目いっぱい生かして、「私を見て!」とばかりに背筋を伸ばした演技をできたときに、

もっともっとアピール力が増すのではと期待しています。

蝶々夫人の世界観を作りあげていた浅田真央

フリーでは、ショートでジャッジに指摘された部分を意識しすぎてしまったのか、ジャンプの失敗が目立ってしまった浅田選手。

しかし、そんな失敗はあまり気にならないほど、「蝶々夫人」の世界観の中に集中して入り込んでいました。

浅田選手を今まで見ていて、エキシビジョンのときのように、試合のプログラムでも世界観をもう少し出してほしいなというのが

感じるところでした。難しいジャンプを組み込んでいるので仕方がないかなと思いつつも。

今シーズンの蝶々夫人は、世界観をバッチリ感じます。

スピンをしている姿、ジャンプを跳んでいる姿を含め、蝶々夫人が滑っているとしか思えないほど、プログラムの中に浅田選手が入り込んでいます。

美しい日本人女性の悲哀を見事に表現していました。

ほんとうに美しいです。ため息がでるほど。

マダムバタフライのアリアも浅田選手の体から流れているのかと思うほど音楽と同化していました。

ここまで、プログラムにのめり込む姿を見ることができたのは、ほんとにうれしいことです。

しかも、難しいジャンプ構成はそのままなのですから。

表現するという面でも、休養を経て、さらに進化しています。技術面ももちろんですが、ここまで成功したアスリートでも

まだまだ進化したいという欲求をもち、努力をし続けるというのは、

並大抵のことではないのではと思うのですが、浅田選手にとっては、それが当然のことなのかもしれません。

「ただやりたいからやっているだけです」

という単純明快さが、浅田真央選手の魅力の一つですね。

ロシアの二人についてもひとこと

ラジオノワ選手ポゴリラヤ選手も昨シーズンより身長が7、8センチほど伸びているとの事で、

そうなるとジャンプの安定感を保つのは難しいですね。

それでも、ふたりとも、対応しようと努力していてなんとか最低限の失敗にとどめているという印象でした。

ラジオノワ選手は小さくて可愛らしかったのですが、長身美女になるタイプだったのですね。

成長した大人の女性になった姿が楽しみです。

ポゴリラヤ選手は、個性的で美女ぞろいなロシア少女たちの中では、地味なタイプかなと思っていたのですが、

成長するとさらに美女になるタイプかもしれません。

そしてスケーターとしても、もしかしたらロシアの中でも頭角を現すかもしれません。

そんな可能性を感じました。

身長の伸びに対応できるようになってジャンプが安定してきたら、ふたりとも相変わらず驚異のスケーターであることには

変わりなさそうです。

リプニツカヤ選手も含め、ロシア少女たちが、20才前後になるころ、再びものすごい戦いが起こりそうですね。

それって、もしかしたら平昌オリンピックとかぶる時期になるかもしれません。

ただ、今は、1シーズンずつたのしみたいと思っています。

1位 浅田真央     日本 197.48

2位 本郷理華     日本 195.76

3位 エレーナ・ラジオノワ ロシア 184.28

4位 アンナ・ポゴリラヤ ロシア 184.16

5位 カレン・チェン     米国 175.93

6位 コートニー・ヒックス 米国 166.00

7位 ニコル・ラジコワ スロバキア 165.26

8位 パク・ソヨン     韓国 164.28

9位 李子君         中国 159.13

10位 ハンナ・ミラー     米国 151.73

11位 趙子セン     中国 139.77

12位 鄭路         中国 130.32

フェルナンデス選手の貫禄と4回転ルッツを軽々と飛んじゃったボーヤン・ジン 中国杯男子シングル

世界王者としての貫禄を感じたハビエル・フェルナンデス

筋肉が増したのか、体型がよりガッシリしたように感じるフェルナンデス選手。

なによりも演技に王者の風格が加わり、さらに魅力的になった感じがしました。

ショートプログラムは、4回転サルコー以外はほぼ完ぺき。

スケーティングも、より美しくなり、スピード感も増したように感じます。

このショートプログラム、フラメンコの天才アントニオ・ナハロ氏の振付とのことですが、

フェルナンデス選手の新たな魅力を引き出していると感じました。

大人の男の色気を醸し出していて素敵でした。

残念なのは、フリープログラムの後半で、必ずと言っていいほど、ジャンプの失敗をしてしまうこと。

4回転を3本組み込んでいるので、体力的にも難しいでしょう。

3本も組み込む必要があるのかどうか、指摘するひともいると思います。

3本を組み込み全部成功できる可能性のある選手はそうはいません。

フェルナンデス選手は、成功できる選手だと思っているので、後半のジャンプ頑張ってほしいなと思っています。

4回転ルッツ+3回転トゥループを軽々と飛んじゃったボーヤン・ジン

世界ジュニア選手権で、日本の宇野昌磨選手に続き銀メダルを獲得したボーヤン・ジン選手。

中国にすごい4回転を飛ぶジュニアがいるという噂は聞いていました。

世界ジュニアで始めてみたときは、ジャンプはもちろんすごいですが、スケーティングがきれいな選手だなという印象を受けました。

今回のように、4回転をバンバン決められてしまうと、技術点はすごいことになってしまいますね。

ただ、まだまだ表現する演技という面では、これからの成長を待たねばなりません。

ショートプログラムでは、そこまで目立ちませんでしたが、フリーになってしまうと、やはり、表現の面で、成長を望んでしまう演技

となってしまいます。

フェルナンデス選手と比べると、あきらかにアピールするものが違いました。

しかし、フリーでの4回転の数は、なんと4本!

アメリカのアダム・リッポン選手のお株を奪うほどの、見事な4回転ルッツも披露。

技術点は99.60という驚異の点数。

4回転を失敗していてこの得点ですから、今後、すべてのジャンプを完璧に決めた場合、技術点100点越えという

おそろしい選手になるということですね。

しかし、フリーで4本の四回転を跳び、トリプルアクセルを跳びという構成は、なかなか難しいと思います。

表現力もアップしなければならないし、技術点と演技構成点の点数差が個人でここまである選手もなかなか珍しい。

一時期の、日本の小塚崇彦選手を思いだしました。

ボーヤン・ジン選手は、スケーティングが美しいから、演技構成点の伸びしろがあるかもしれないところが、恐ろしく感じました。

今後もっと伸びるかもしれません。

フェルナンデス選手も、ジャンプはすごいけどねと言われた時期もあるのですが、今やプログラムとしてジャンプを

とても魅力的に魅せられる選手になっています。

ジャンプだけすごいのも目をひくのですが、やはり、フィギュアスケートの魅力は、1つのプログラムをどう見せるかということが

大切なんだなと改めて感じさせてくれる男子シングルでした。

1位 ハビエル・フェルナンデス スペイン 270.55

2位 金博洋             中国  261.23

3位 閻涵             中国  230.33

4位 グラント・ホッホスタイン 米国  222.74

5位 セルゲイ・ボロノフ     ロシア  222.17

6位 マイケル・クリスチャン・マルティネス フィリピン 220.36

7位 リチャード・ドーンブッシュ 米国  217.26

8位 ミーシャ・ジー         ウズベキスタン 217.17

9位 宋楠             中国 212.10

10位 イヴァン・リギーニ     イタリア 200.98

11位 エラッジ・バルデ     カナダ 199.41

12位 モリス・クビテラシビリ     ロシア 192.10

浅田&本郷 ショートプログラムの手応えあり!

浅田真央選手のショートプログラム惜しかったですね。

トリプルアクセルは成功しました

高さがありましたが、ランディングが美しくないと判断されたのかGOEの加点はありませんでした。

トリプルフリップ+トリプルループは、TV画面の目視では回っているようにみえたのですが。

回転不足をとられています。

でもGOEでマイナスをつけていないジャッジもいるので、ほぼ回りきっていてあとほんの少し足りないといったかんじなのかもしれません。

トリプルルッツは、エッジエラーをとられてしまい、基礎点も減点に。

しかし、浅田選手本人は、この高難度のプログラムに挑戦できたことに意義があるので、前向きに捉えてえるようです。

初戦からここまでの高みのレベル構成は予想外だったとも言っていました。

その状況で、しかもショートプログラム

この構成で挑んでくる志の高さに敬服するばかりです。

浅田選手の挑戦する姿勢をみると、自分も嫌なこと難しいことをやりたくないと思わず、

挑戦することに意義があるといつも教えてくれます。

一般人のレベルでも、嫌なことを避けて人に押し付けようとする人がいますが、自分は絶対にそんな人間にはなりたくないとおもうのです。

「お前みたいな考え方のヤツが一番損をする」

と言われたこともありますが、私は子供の頃からあえて、人の嫌がることを引き受けてきました。

要らぬ失敗や面倒も生じますが、そうすることが、自分の人生でのこだわりといってもいいです。

そんなふうに考えている方はけっこう多いと思います。

だけど時々、心が挫けそうになりませんか?

そんなとき、浅田真央選手の挑戦する姿勢を見せられると、自分も頑張ろうとおもえるのです。

話がそれてしまいました。

フィギュアスケートに戻ります。

本郷理華 ダイナミックな演技で観客を魅了!

鈴木明子さんの振付のSP「キダム」。

本郷選手のダイナミックさを存分に生かしたパワフルなプログラムです。

昨シーズンよりも、「表現する」為の技術力が格段に良くなっていました。

もう少し演技構成点が高くてもよかったのでは?と思うくらいです。

演技構成点については、ひとこと申したいことがあるのですが、今回はやめておきます。

今回の本郷選手の収穫は、連続3回転ジャンプのレベルアップを試合で成功させたことと、

演技で観客を沸かすことができたという点ではないでしょうか。

沸かそうと思っても観客がわくものでもありません。

自然発生的に、拍手や歓声が起きるというのが、本物の表現力を発揮できるときだと思います。

欲張りな私は、本郷選手には、もっともっと上を望んでしまうのです。

もう1段階2段階上の、表現力を発揮できる逸材だと信じているからです。

昨シーズンよりもさらに進化した本郷選手。

今シーズンは、毎試合毎試合、どんどん進化していく予感がします。

1位    浅田真央     日本 197.48

2位    本郷理華     日本 195.76

3位    エレーナ・ラジオノワ ロシア 184.28

4位   アンナ・ポゴリラヤ ロシア 184.16

5位   カレン・チェン     米国 175.93

6位   コートニー・ヒックス 米国 166.00

7位  ニコル・ラジコワ スロバキア 165.26

8位  パク・ソヨン     韓国 164.28

9位  李子君     中国 159.13

10位  ハンナ・ミラー 米国 151.73

11位  趙子セン     中国 139.77

12位  鄭路         中国 130.32